熊の唸り声に恐怖した日
それは、恐らく、ここ数年で一番
いや、もしかすると人生で一番
怖かった経験かもしれない。
キャンピングカー「akivan」で
1070号線(上武利丸瀬布線)を使い
妻と二人で遠軽町丸瀬布にある
山彦の滝を目指していた。
山彦の滝の手前1.2kmほどで
通行止めになっていたので
akivanを邪魔にならない場所に駐車して
私たち夫婦は歩いて山彦の滝まで
向かうことにした。
もしかすると
この通行止めの標識が
これから起こる恐怖の体験を
暗示していたのかもしれない。
10分ほど歩くと
山彦の滝の標識が見えてきて、
駐車場に到着した。
そこから山彦の滝は200mの距離
木道を進んでいくと、
神社が見えてきた。
道中の無事をお参りして
先に進もとうしたその時、
動物の低い唸り声のような音がした。
「猪か何かかなあ」という妻。
「猪なんか、北海道はいないよ」と答える私。
不気味な声の正体が分からぬまま
先に進んでいった。
山彦の滝までの道は
残雪がまだ残っているので
本来の道より山側の
雪の少ない箇所を選んで
歩を進めた。
道が険しくなってきて
どうも様子が変なので
心配そうに「この道あってるの?」
と妻に言われた数秒後、、
「ゴオオオオオ」
というものすごい唸り声が
すぐ近くから聞こえた!
心臓が飛び出しそうなくらい
びっくりして
慌てて逃げる二人。
熊の姿は見えなかったが
確かにすぐ近くにいたはずだ。
心臓はバクバクしていたが
山彦の滝はもうすぐそこだったので
そのまま、滝の方へ向かうことにした。
「ヤッホー、ヤッホー」と
二人で声を出し、熊さんどうか、
怒らないで下さいと祈りながら。
山彦の滝の写真撮影をしている間も
先ほどの熊のことが気になって
落ち着いて写真撮影できる状況ではなかった。
写真と動画撮影を早めに切り上げ
できるだけ山側の道は通らないようにして
山彦の滝を後にした。
今思えば、
神社の近くで聞いた低い唸り声は
熊の警告だったのかもしれない。
山側の道を通らず
残雪が残る通常の道を使えば
熊は唸ってこなかったのかもしれない。
無事に帰って来れて良かった。
この時期の山は
熊と遭遇する危険もあるので
注意して山に入らなければならないと
肝に銘じた山彦の滝であった。
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